
お知らせ
初めての入院体験記 前日談
正月も明けて、今年の仕事始めをすがすがしい気持ちで迎えた。
今年の正月は、コロナのこともありお家でゆっくりの毎日だったが
撮りだめしていたテレビ番組や正月特番をみながら美味しいものを食べて、リフレッシュできたのだった。
仕事始めの前日に日にちをずらして初詣だけ行った。毎年にぎやかな神社も人はまばらで
時間も日も分散されているようだ。
「神様がいるとしたら、皆がこれくらいゆっくりと押し寄せてきた方がちょうどいい仕事量になるのだろうか。
思えば毎日誰かしらは来るわけだから365日、年中無休なのか。
それでも正月くらいは人であふれかえるくらいでないと寂しいのだろうか。神様に喜怒哀楽が許されているのなら…」
なんて思いながら、毎年とりあえずは引いているおみくじに手を伸ばすと
ことしは小吉だった。
物心ついてから二十年以上毎年引いてきて、この小吉か末っ子の末吉くらいしか見たことがない。
「二年ぶりだな。久しぶり。」
挨拶を済ませると特に書いてあることには目を通すことなく、柱のすみっこに結んで、帰宅した。
仕事始めの日、なじみのお客様とお別れしたあたりから何かお尻の辺りに違和感を感じるようになった。
さっきは話に夢中で気が付かなかったのだろうか。
それからどんどん違和感は、お尻を針でつつかれているような「痛み」へと変わり
物の一日で我慢できないものになった。
翌日病院へ行くと、
「これは痔瘻ですね。手術で切除が必要で、四日ほど入院が必要ですね。
ついでに大腸の検査もしておきましょう。今月のいつからにしましょうか?」
どうやら入院しなければいけないらしい…
もしかしておみくじの健康の欄、今年は悪かったのか?
おみくじとか占いって、良くないことに対しての信ぴょう性だけは高い気がするよなあ…気のせいかなあ…
入院の日が決まり、大腸検査で必要らしい大きな怪しい袋をもらい
とくに何も頑張ってないが今日はご褒美として大盛りのから揚げ弁当を買って
いつもよりゆっくりと原付で帰った。
つづく